「うみのごちそうしろくま」
『そうぞうしただけで、よだれが でちゃう。』
ようやく花粉症が落ち着いてきました。この春娘も花粉症デビューを果たし、親子で鼻の苦しい春をすごしました。コロナも相まって、肩身の狭い鼻水生活…。治まって嬉しい!一応まだ洗濯物は外干ししてないけれど…早くお日様の匂いの洗濯物にしたいなー。
さて、娘が選んでクスクス読んでいた絵本です。食いしん坊なしろくまくんが海の幸を使った食事に潜り込む絵本です。この説明だけでもシュール。でも可愛いんです。このシュールな境遇にいるしろくまくんが吉田戦車のカワウソ君を彷彿とさせます。(知ってます?)マグロの船盛りの中に”前ならえ”の姿勢でちょこんといたり、イクラ丼でイクラにまみれていたり、うな重のお布団に家族でINしたり…シュールすぎて可愛い。娘がイチオシのお料理は、しらす丼。縦見開きページに山盛り盛りのしらすがドーーン。その中からしろくまくんを探します。歓声をあげて興奮したページです。ちなみに私のお気に入りはうな重。なんて幸せなお布団…。
ちょうど昨日書店に寄りみちしたら、この絵本のシリーズを見つけました。しかもオススメ扱いに。わかるわかる。そしてぜひ読みたい。娘も欲しがりましたが、図書券を持っていなかったのでまた今度にしました。
ダイナミックなお料理の絵を見るだけでも十分楽しめる絵本です。文字が読めなくても楽しめますし、程よい文字数で自分で読むのも苦にならないと思います。
なかなか外食がままならないこのご時世。ちょっと美味しいものめぐりした気分になるかも?
「うみのごちそうしろくま」
柴田ケイコ
「わりばしワーリーもういいよ」
『もう いいよ!こんな みせ でてってやるよ!』
『たべものやさん しりとりたいかい かいさいします』の作者の絵本、この作者さんも親子で好きな作家さんです。
やる気マンマンの割り箸のワーリーが、自分を使ってくれる場所を求めてお店を飛び出すお話です。このお店って…『しりとりたいかい』の絵本に出てくるラーメン屋さんだ!しかも1ページ目の絵はまさにおんなじ絵だ!!それだけでなんだか物語に奥行きを感じます。裏話を聞けた気がして嬉しい気分。ちなみによーく見ると、他にもこの作家さんのお話に出てくるキャラクターがこっそりいます。この作家さんは食べ物やお料理のお話が多いんですよね。見つけるとクスっときます。
お話自体は小さな子でも理解できる易しい内容です。文字数も少なめ。この方の絵本は絵も表情がコミカルで面白いです。太めの線でがっつり描かれた絵は、アップの構図が多くて目を惹きます。ざっくり描かれた絵なのに、食べ物が凄く美味しそうなのも魅力の一つ。内容には関係ないですが、表紙の裏にはいろんな柄の割り箸袋がずらーっと描かれていてそれだけでも楽しめます。私はシイタケ柄とさかな柄、ピアノの鍵盤柄がお気に入り。娘はひよこ柄がイチオシらしい。
やる気が空回り気味のワーリーが、やっとのことで割り箸として使ってもらえる、”パッキーン”のシーンが娘のお気に入り。「このページ面白い!」と何度も読み返していました。
「わりばしワーリーもういいよ」
シゲタサヤカ/作・絵
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「ねこのでんきやスイッチオン」
『ただちに てんけん しゅうりに しゅつどうだ!』
ちょっと時季外れですが、クリスマスの季節のお話。
電気会社に勤めるとらねことうさんの休日。家族で過ごすせっかくの休日なのに、突然の雷による停電のため仕事場に向かいます。電気会社のネコたちが奮闘して町の電気を復活する様子が描かれた絵本です。
ページにはぽつぽつと小さな穴が開いていて、電気の灯りを表現する仕掛け絵本になっています。子どもって仕掛け絵本大好きですよね。停電中の暗闇の中、だんだんと灯りが増えていく様がうまく仕掛けで表現されています。
単純に仕掛け絵本として楽しむのももちろん楽しいですが、意外に修理までの様子が細かく描かれているので、仕事に対する責任感や大変さ、有難さを学ぶのにも一役買ってくれそうな絵本です。休日でも、嵐でも、こういうお仕事をしている人がいるからこそ、日常が送れるんだなと感じてくれるといいなと思います。
停電中の暗いページが続いた分、電気が復活するページの煌びやかさが際立ちます。大きなクリスマスツリーやイルミネーションも素敵です。
復旧までの仕事の様子が割と細かく描かれているページが続くので、5歳以上が分かりやすいと思います。もちろん仕掛けを楽しむだけならもっと小さくても。
「ねこのでんきやスイッチオン」
作・渡辺有一
「おふとんさんとねむれないよる」
『ねぇねぇ おふとんさん、おばけが でたら どうしよう。』
長い春休みが終わった…。ようやく幼稚園生活が始まり、久しぶりに記事を描ける時間が持てました。
前に借りたおふとんさんシリーズ。リラックマのキャラデザインを手がけた作者だそうです。娘が随分ハマったので、今回も借りてみました。
クマのクーちゃんが一人でおばあちゃんちにお泊りするお話です。田舎のおばあちゃんちって非日常でわくわくするけれど、古めかしくてちょっと怖い一面もあったりしますよね。特に夜は静けさと真っ暗さがより感じられるドキドキ感。子供の視点をよくとらえているなと思います。
そんな不安を優しく取り除いてくれるのが、おばあちゃんちのおふとんさん。今回も優しく優しく寄り添って包み込んでくれます。これでお化けも怖い夢も、夜中のおトイレまでも大丈夫と思えるかも。
今回も絵がほのぼのと可愛らしくて綺麗です。前作のパステル調なカラフルさとは違い、今回はビビットな色合いのカラフルさ。表紙が真っ暗なのがもったいないくらい。おばあちゃんちの話だからでしょうか、日本的な色合いで映えます。おふとんさんの柄もちょっとアンティーク。
夜の寝るのが怖くなり始めた年齢に、寝かしつけの前に読むのにうってつけの一冊だと思います。そして今回も、こんな優しさMAXな母親になりたいと思うのでした。
「おふとんさんとねむれないよる」
コンドウ アキ
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図書館通いから6ヶ月。
随分記事が書けない日々が続いてしまっています。春休みに入ってバタバタしてたら、ゆっくり一人の時間が取れないでいました。変わらず図書館通いの日々は続けていますが、読み聞かせの時間が取れない今日この頃。反省。娘は自分で読んではいますが、親子で同じ絵本を眺める時間をもっと作らねば。
さて、毎週図書館へ通う日々を過ごしてから半年が経ちました。この半年での娘の変化を書きとめておきたいと思います。
図書館へ初めて行ったのが5歳なりたての頃。そこから休館日以外はほぼ毎週通っています。私生活はズボラな癖に変なところが潔癖症で、もともと中古品が苦手な私。子供に触らせる絵本のために、図書館を利用することになるとは思いませんでした。だって、絵本ってお高い。そして狭い我が家ではストックする場所もない。ということで、毎週図書館近くを通ることになったことをきっかけに利用してみることになりました。今でも抵抗が全くないわけではないですが(あまり綺麗じゃない絵本は借りたくない…)、それよりもたくさんの素敵な絵本に出会えている利点にはかないません。図書館サマサマ。田舎なので、願わくはもうちょっと冊数を増やしてほしいと思わないでもないですが、他の図書館を知らないのでこんなものなのかも。
さて、半年通ってみての娘の変化ですが、思ったよりも目に見えての変化があって驚いています。
①絵本を選ぶのが早くなった。
②自分好みの絵本を探せるようになった。
③好きな作家さんができた。
④読むのがスムーズになった。自分で読むようになった。
⑤語彙が増えた、気がする。
⑥絵本を読むのがさらに好きになった。
ざっとこんなところでしょうか。
①絵本を選ぶのが早くなった➝
とにかく優柔不断の我が娘。物ごとに対して選ぶということが苦手な傾向にあります。膨大な数の絵本を前に、最初は戸惑うばかりでしたが、今では10分ほどで7~8冊選んでしまいます。うちの市では1回に10冊までなので、最近は本人には7冊選ばせて私が3冊選ぶ方式にしています。じゃないと際限なく持ってきちゃう…。最近は毎回3冊選ぶ私の方が確実に遅いです。7冊超えた分はまた来週のお楽しみになっていて、それはそれで楽しみな様子です。
②自分好みの絵本を探せるようになった➝
一番最初は、いわゆるパッと見興味を惹く本を選んできました。ジブリやミニオン、ディズニーといった映画をコマ割りして本にしたものや、キャラクターのマンガ風のものなど。ところがやっぱり映画は映画で観るのが一番楽しめますよね。一度借りてみてイマイチだったようで、今ではいわゆる”絵本”を手に取るようになっています。ジャケ借りのように題名と絵で選んでみたり、内容をパラパラ見てから決めたりしています。親からすると、ちょっと簡単すぎたり難しすぎたりするんじゃない?と思う本もありますが、たいてい満足して読んでいます。大人の目線とは違うんだなとこちらも新しい発見があったりします。
③好きな作家さんができた➝
一度借りて面白かったり、自分で持っていたり、記憶に残っている絵本(のさし絵)と同じ作家さんを選ぶことが多くなってきました。絵を見ただけで、〇〇の本の人だ!と喜んで読もうとする意欲につながっていることもしばしば。作家さんの名前こそ憶えていませんが、好きな作家さんの棚の場所を覚えていて、新しいシリーズを探したり、過去のお気に入りの絵本を再度借りたりするようになっています。
④読むのがスムーズになった。自分で読むようになった➝
これは想定内ですが、文字を読むのがスムーズになりました。読み方も単語ごとに頭に入れてから読んでいる様子です。そしてスムーズになればなるほど、「読んでー」と持ってこなくなりました。頼んで読んでもらうよりも、さっさと自分で早く開いて読んでみたい!という感じに見えます。寂しいけど…。もちろん時々「読んでー」となるときもあります。また、こちらから読んであげようと声をかけると嬉しそうに持ってきます。
読むのは格段にスムーズになった一方、文字を書く方はまだまだ鏡文字や拗音でつまづいています。やっぱり読むだけでは書く方の能力を伸ばすわけではないんだなと実感しています。大人もスマホやパソコンばかりだと書けなくなりますもんね。入学までに少し書き取りの練習をしなきゃなのかな。うぅ、できるかな。やる気になるかな、私が。
⑤語彙が増えた、気がする➝
これは確信ではないですが、絵本に出てきた言葉を使うことがあったことと、知らない言葉が出てきたら聞いてくるので、それを覚えていれば語彙は増えてるだろうなとの私の希望的観測です。
⑥絵本を読むのがさらに好きになった➝
親として一番嬉しい変化がこれです。本を読むことが良いことなのは、大人も子供も同じ。でも好きじゃなきゃ続かないですよね。絵本を読むと面白かったり、知らなかったことが知れたり、色々な世界に触れることができたりすることが楽しい様子です。もちろん、本人はそこまで深く考えていないですが、借りてきた絵本を全部読み終わってしまうとしょんぼりしているし、新しく借りてきた日は10冊入った重い袋を気合いで持ってきて読み始めます。楽しみだったんだなーと感じながら見守っています。
毎回子どもが利用するとスタンプを押してくれるのですが、先日そのスタンプがたまり手作りのメダルをいただきました。こういう楽しみがあると子どもの意欲はぶっちぎりに上がります。なかなかなドヤ顔でメダルをぶら下げてました。職員さんの粋な計らいがありがたい。これからもたくさんの本に出合えますように。
「さくらもちのさくらこさん」
『あー もう おもしろない!!』
いやー参った参った。娘の鼻風邪看病➝風邪もらうの流れで随分サボってしまいました。このご時世の風邪は恐ろしい…大した事なくてよかったですが。私は花粉症とのコンボでグズグズMaxになってました。気合で寝まくって短期回復に努めたのが幸いしたようで復活しました。
先週の絵本は当たりの絵本ばかりだったので、書きとめられなかったのが心残り。また機会あったら借りようと思います。たぶんそのうち再度リクエストされそうな絵本ばかりだったので。
さて、出ました。私と娘がこの半年で一番お気に入りの絵本です。ご機嫌ナナメで大荒れのさくらもちのさくらこさんのお話。辺り構わず当たり散らします。お友達たちも困惑するほどのイライラっぷり。でもどこか愛らしくて憎めないんです。子どももこんな時期ありますよね。自分でもコントロールできないほどのイライラに親は疲労困憊しますが。周りへの嫌がらせも傍から見ると笑えてしまうポイントがいっぱいで、それぞれの関西弁のセリフがさらにそれをコミカルに仕上げています。最後には粋な優しさに触れてほっこりします。
特に含蓄のある絵本ではないのですが(失礼)、私も娘も大好きになった絵本です。もう何回借りたことか…。もはや購入を検討しています。登場する食べ物たちの感情が手に取るようにわかるイラストに、コミカルな関西弁。さくらこさんが壁に張り付く場面では、未だに娘はくすくす笑いながら読みます。シリーズの絵本と揃えて購入しようかなー。 揃えて買うなら絶対「こんぶのぶーさん」だな。
「さくらもちのさくらこさん」
岡田よしたか/さく
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『げんきいっぱい あさごはんのじゅつ』
『みなの ものも ひでんの あさごはんを しっかり たべるで ござるよ』
食育の中でも、朝ご飯に焦点を当てた絵本です。赤(タンパク質)・黄(炭水化物)・緑(ビタミン)の栄養をそろえた食事について分かりやすく説明してくれます。
幼稚園でも色別の栄養素については教わっているらしく、内容はすんなり理解したようです。それぞれの料理の作り方が分かりやすく書いてあって、料理に興味がある子は作ってみたくなりそう。ブロッコリーゆでて和えるくらいならやらせてあげられるかな。
毎朝忙しい時間をぬって、これだけそろえるのはお母さんが大変そうですが、”大きいおかず”は卵焼きでいいんだろうか…朝だからいいのかな(笑 ちなみに、忙しいお母さんのために、朝ご飯をお手軽にする秘策も教えてくれます。これを読んだ娘から、「ママ、1回分のごはんを冷凍してる?」と聞かれました。ちゃんと頭に入っている様子。
食の細い我が娘。夕飯はおろか、朝からモリモリ食べることなど皆無に等しい日々を送っています。ママもこの本を見習うから、娘もこの本で少し刺激を受けてくれーー。
「げんきいっぱい あさごはんのじゅつ」
え・のびこ かんしゅう・かがわやすお
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