『ヒカルくん、わたしだよ!ねずこ だよ!!』
おめでたいお話の次に、おどろおどろしい絵本を‥。
ちょっと表紙からあまりの衝撃で。
そして、ねずこって、”ねずこ”って。
パク…オマージュ?
ヒカルくんが飼っていたハムスターのねずこ。
寿命を迎えて庭に埋葬してあげたはず、でした。
でも思い残したことがたっぷりあったねずこは、ゾンビとなって夜な夜なヒカルくんの枕元に現れます。
なかなかのエグさがショッキングです。
目の血走りっぷりや、腐って穴の開いた頬袋(!)
ひまわりの種が頬袋から落ちちゃいます(怖)。
血で染まった包帯が巻かれた体…ってほんとに絵本?!
でも、飼い主だったヒカルくんの優しさたるや。
穴の開いた頬袋には絆創膏を貼ってあげ。
ねずこが思い残したことを、笑顔で毎晩叶えてあげます。
たくさんの願いを叶えてもらって、ねずこは成仏するのでした。
ハムスターの寿命は約2年。
やりたかったスイカ割りも、ねずこは一生に2回しかできなかったことに気づくヒカルくん。
命の尊さと、悔いのない人生を送ることの大切さ…みたいなものが受け取れればいいな、という絵本です。
はっきりと言葉では描かれていませんが。
でもやっぱり衝撃的なので…うちの娘は年少や年中では無理だったかも。
怖がりなので、読んだ後夜泣くタイプです。
もちろん、もう1年生の今読んだ感想は面白かったそうで。
ハムスター好きだし…妖怪とかも結構好きになってるし。
ヒカルくんも2年生の設定なので、絵や文章量、何より可愛いハムスターのゾンビっぷりを鑑みて、小学生向けの絵本です(個人の意見です)。
ちょっと調べてビックリ。
ねずこはキャラとしてもう人気なんでしょうか。
Twitterやってました(笑)。
ちなみに、絵本の最後にはファンレターの宛先もあり、天国のねずこへ手紙も書けます。
なんか、だんだん愛着が湧いてくる不思議(笑)
「ゾンビハムスターねずこ」
文・原田たけし
絵・嵯峨山高弘
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