『やまがみさまは とても おおきな きょじんの かみさまです。』
あけましておめでとうございます☆
お仕事がお休みの冬休み中こそ記事を書きたいなぁと思ったら、娘の発熱でてんやわんやの年末年始に…。
コロナではなかったものの、慌ててしまいますね。
7歳になった娘ですが、図書館通いは今も継続中。
読み物系の本も借りるようになったものの、1年生になった今も絵本も大好き。
ちょっと長めのものも読み込むようになりました。
一方で、昔から好きな小さい子向けの絵本もまた借りて読んだりもしています。
好みの絵本はいくつになっても好きなものなんですね。
今借りている中で、(たまたま)おめでたいお正月にぴったりの絵本。
20年に一度訪れる、大きな神様へのおもてなしをする村のお話です。
大きな大きな山神さまへのおもてなしは、これまた大きな大きなお弁当。
村じゅうが総出で仕込みます。
お弁当自体が大きいだけでなく、その材料も全て大きいんです。
お米一粒ひとつぶは、子供たちが一人ひと粒ずつ両手で運びます。
特大れんこんは、穴に長い棒を通してかご屋さん状態で運びます。
アスパラはまるで丸太の大きさ、軽トラに固定して運びます。
卵は普通の大きさ、だけど500個も使って卵焼きを作ります。
大工さんのカンナをつかってつまようじ作り。
それらをクレーン等を使って盛り付けます。
絵だけを見ても面白いほど、細かく描かれていて見ごたえがあります。
まるで人間が小人になったような世界観。
ミニチュアの世界が流行っていますが、まさにそんな錯覚を起こす挿し絵です。
また出来上がったお弁当のリアルで美味しそうなこと!
満を持して現れた山神さまも、大満足の様子。
そして、この「やまがみさまだいまんぷくまつり」のクライマックスは、デザートまで平らげた山神さまからのお礼。
それが何かはぜひ読んでください。
読み聞かせたら、子どもは大ウケするんじゃないでしょうか。
うちでも娘は絵を指さししてゲラゲラでした。
次回山神さまがいらっしゃるまでの20年分のお恵みです。
ストーリーを楽しむだけでなく、裏表紙にはウォーリー的に探すためのキャラクター一覧や、この村のガイドマップまであって、じっくり読み込みたくなります。
大昔、私が読んでいた絵本の中に、「天地をつくったバンコ」という絵本があったのですが、今回はそれを思い出しました。
こんなにポップな絵本ではなく、挿し絵にもどこか怖さのある絵本でした。
何もない世界に、卵から生まれた大きな神様(なのかな)のバンコが、その力が尽きるまで天と地を両手両足で分ける、そんなお話(確か)。
今から思うと、天地創造のお話でした。
息絶え倒れたバンコの肉体からは山々が生まれ、血液からは川が流れて、豊かな自然が生まれていった…という内容だったはずですが、子供心にとても神秘的でどこか怖かったのを思い出します。
たくさん持っていた絵本の中でも特にお気に入りだったわけではなく、でも40年近く経った今も、当時の印象も含めて一番ありありと思い出せる絵本です。
絵本の魅力って、こういうところにもあるのかもしれませんね。
同じ神様からいただく恵みのお話ですが、こちらは豪快で親しみのもてる神様がポップに描かれていて、楽しく読める絵本です。
「やまがみさまのきょだいべんとう」
大串ゆうじ
|