絵本ですくすく

5歳から娘と毎日お気に入りの絵本探し。絵本の感想日記。現在7歳。

「コケコックさん」

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『あのう…おりょうりの なまえを わすれちゃったんです。』

 

にわとりのコックさん、コケコックさんが料理をふるまう絵本です。子供が大好き、しかけ絵本。お客様の要望ぴったりのお料理が次々出てきます。しかけ自体はもちろんですが、料理や調理用具の可愛さよ!お皿も鍋も調味料入れも照明までニワトリ型。もちろんパンもパスタもニワトリ型。なんと、さりげなくグツグツの火やほわほわの湯気まで!ガチャガチャのにゃんこシリーズのようでハマります。(わかる人いるかしら…)

最後のキリンさんへのパフェは興奮ものです。娘はこのページで歓声をあげまてました。キリンさんが持ってるスプーンがまたオシャレ。これ売って欲しいな。ほんわか柔らかい絵で、ほとんどが暖色で描かれているのがさらに暖かさと美味しそうに感じさせてくれます。私の中ではたらこっこスパゲッティが断然ピカイチです。

ただ注意したいのは、コケコケ続くので噛みそうになります(笑  大人も子供もさらっと読んだらつまずきそう。それが楽しいっちゃあ楽しいのですが。

  

「コケコックさん」

作/林 木林

絵/ささきみお


 

「くろくまくんのパンケーキ」

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『きょうも あさごはんの パンケーキを つくろう!』

 

 黄金色の大きな3段パンケーキの表紙に惹かれて借りた絵本。クロクマくんたちが焼いたパンケーキを森じゅうにおすそわけします。

これといってドラマティックな展開があるわけではなく、終始ほのぼのとした絵本です。みんなにどうぞどうぞと食べ物とやさしさのお裾分け。何といっても出てくる食べ物が美味しそう。最後にみんなで料理をするシーンはやけに細かくて興味がわきそうです。”はるニンジンをねりこんだパンケーキ”とか、”いちごをつぶしてぎゅうにゅうにまぜたジュース”とか、何それ美味しそう。この調理のページを見るだけでも、真似して作って食べたくなる可愛さです。うちの娘もパンケーキを混ぜるのも焼くのも食べるのも大好き。この5段パンケーキにトッピングは喜ぶだろうな。

ところで、いつからホットケーキはパンケーキになったんでしょう。和製英語のホットケーキでいいじゃないかー。

 

「くろくまくんのパンケーキ」

作・絵/小林ゆき子

「うみの100かいだてのいえ」

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『わたしの ふくや かみのけ みなかった?』

 

前回は借りれなかった絵本を見つけました。人気シリーズの海バージョン。

今回は海に落ちてしまった人形のテンちゃんのお話。海に沈みながらテンちゃんの身に着けているものは全て泡の中に吸い込まれてしまいます。なんと髪の毛まで!本体(?)のみになったテンちゃんはなかなかシュール。

泡のなかにはまたもや10フロアごとに違う生き物の家になっています。ラッコやイルカ、ヒトデ…海の生き物がいっぱい。テンちゃんは失くしてしまった服やアクセサリーを探しながら潜っていきます。

今回も家の様子の細かいこと。イルカの家では器用に魚をさばいてお寿司屋さんが…共食い?あ、イルカは哺乳類なのか。ウツボの家ではタコの足が食糧としてストックされています。え、タコの家ってさっき通ったけど…いいのか?そしてウツボと共生する小さなエビは、ウツボのフロアに身なりを整える係として暮らしているよう。エビフロアの階数は54.5階と、小さな部屋に間借りしてます。可愛い。見れば見るほど発見があるのが、このシリーズの楽しいところです。

深海に向かう海の家はそのイメージとは違って全体的にキラキラした内装イメージです。ウチの娘はこのシリーズが大好き。読み聞かせそのものよりも、絵を隅々まで見るのが楽しい様子。 一番のお気に入りはヒトデの家だそう。確かに、星型のピザは美味しそうだ。

 

「うみの100かいだてのいえ」

いわいとしお

 

ehondesukusuku.hatenablog.com

 

 

ehondesukusuku.hatenablog.com

 


 

「おふとんさんとハリーちゃん」

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『おふとんさん きましたよ。ちょこっとだけ はいってみませんか。』

 

リラックマのトリちゃんっぽい挿絵の可愛い絵本。ほんとにリラックマのキャラクター原案商品ご担当の方でした。あと『うさぎのモフィ』とか。モフィも可愛くて好きです。♪雨がやんだら~お日さまコンニチハ~♪

枕とセットの”おふとんさん”が、はりねずみのハリーちゃんを寝かしつけるお話です。自分のことを”おふとんさん”と呼ぶおふとんさんが、なかなか寝ないハリーちゃんを優しく入眠まで見守ります。そう、見守るんです。寝なさーい、ではなく、眠くなるまでじーっとじーっと見守ります。

娘が自分で選んだ絵本、ちょっと5歳には幼いかなと思いましたが、本人からは意外にも「すごい面白い」との評が。まぁ、確かにね。敬語を使い、駄々をこねられてもヨダレでべちょべちょにされても決して怒らず、お布団でふかふか包み込んでくれるおふとんさんは素敵だわね。母も欲しいよ。

3、4歳でも十分理解できる絵本かと思います。5歳くらいだと、おふとんさんの敬語の味わいがより感じられるかも。「大好きですよ」と愛情いっぱいに包んでくれるおふとんさんが、母親の代弁みたいで読み聞かせながら親子であったかい気持ちになれる絵本です。

 

「おふとんさんとハリーちゃん」

コンドウ アキ


 

「スルスルスルリンウンチをだすぞ」

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『まいにち まいにち…ウンチって なんで でるんだろう』

 

ちょうど最近、しまじろうの勧誘パンフレットに体内の消化のしくみを説明するキットが入っていて、紹介DVDをみたばかり。タイムリー!とばかりに借りてみました。

うちではもともと食が細く、野菜もあまり好きではありません。そのためウンチが固いことがしばしば。ここはひとつ、絵本の力もかりて快便を目指す母の計画です。

 ランプの精ならぬウンチの精が消化器官の説明をしてくれます。食道から直腸まで、食べ物の道のりを分かりやすく教えてくれます。食物繊維など食べ物の説明に加えて、行きたいと思ったら最優先でトイレに行くように注意もしてくれます。でも学校に通うようになると、恥ずかしさが出てきてなかなか難しいですよね。それも分かったうえで、それでも最優先なんだよと教えてくれます。

ウンチのお話って笑いながら読まれがちですが、思ったより真剣に聞いてました。これで人が変わったように野菜を食べるようになったわけではありませんが。ただ、たまにある腹痛に騒ぎ立てなくなりました。ウンチの不具合なんだろうなと、痛いながらもお腹をさすりながらウンチを待つように。子供でも原因が理解できると落ち着いて対処できるようになるもんですね。

文字数は多めですが、今の時点でもほぼ理解できてるようです。でも学校のくだりがあるということは、もしかして小学生向けなのかも。ウチは今読ませてよかったです。

 

「スルスルスルリンウンチをだすぞ」

絵・すみもと ななみ

監修・岡田 和子


 

「ないしょのオリンピック」

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『でたいひとは だれでも どうぞ!オリンピックは さんかすることに いぎがあるのです』

 

コロナ禍直前、2019年の秋に出版された絵本です。きっと2020年を想定して出したんだろうな。まさか延期になるなんて。

家族が出かけた無人の家で、”ないしょのオリンピック”が開催されます。もしかして我が家でも…?なんて子供はきっと想像するはず。とっても夢のある絵本です。

キッチンコンロでの聖火点灯から本格的に始まります。入場行進では子供部屋チーム、リビングチーム…一応チーム分けされてるんですね。入場行進の演奏隊には五人囃子のひな人形も!お砂糖の上では走り幅跳び棒高跳びはキッチンスポンジの上に着地します。

とにかくすべてのページで絵の描き込み具合がすごいです。あっちこっちで競技が行われているので、時間をかけてじっくり絵を味わいたい絵本です。ちなみに、本の最初と最後のページはほとんど同じ絵柄の玄関のようすです。でもよーーく見ると、間違い探しのようにオリンピックが開催された証拠がちらほら。

 絵だけでも十分楽しめる絵本ですが、運動会やオリンピックを理解できる年齢のほうがより楽しめると思います。ウチではオリンピックが分からないため、聖火云々のくだりはよく分かってません。でも入場行進をはじめたくさんの発見があるため、じーっくりと絵も楽しんでました。

 

「ないしょのオリンピック」

ぶん・もとした いづみ

え・やまぐち かおり


 

「フンころがさず」

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『だったら すなおに おもいっきり すきなこと やろう!!』

 

Eテレのプチプチアニメでたまに観る「ころがし屋のプン」で、フンコロガシを認識していたため、なんとなく手に取った絵本です。

フンを転がしていることを馬鹿にされたフンコロガシが、”フンころがさず”になる決心をするお話です。最初こそ自由を感じてすっきり気が晴れたフンコロガシですが、だんだんとつまらなく感じてきます。そこへキツツキが一言。『木をつつかない”キツツカズ”になったら、そんなのはもうぼくじゃないよ』

なんだか現代の生き方にも通ずる内容だなぁと感じました。情報過多の現代では、表面上の他人の評価に簡単に触れることができる上に、生き方の選択肢も膨大。本当に自分の好きなことを見つけて、かつ他人の評価を気にすることなく生きることが、より簡単ではなくなったように思います。誰が何と言おうと、子供のころから大好きなものを大好きと感じる尊さを、この本を通して感じてくれたらいいな。年齢的にも今読ませてちょうどよかった絵本でした。途中、フンコロガシがフンを転がさずに試行錯誤する様子は子供が好きそうです。

ところでフンコロガシのフンって、食べるために転がしてるんですね。この絵本で初めて知りました。まさに唯一無二の生き方だ。

 

「フンころがさず」

作・大塚健

絵・高畠純