「ないしょのオリンピック」
『でたいひとは だれでも どうぞ!オリンピックは さんかすることに いぎがあるのです』
コロナ禍直前、2019年の秋に出版された絵本です。きっと2020年を想定して出したんだろうな。まさか延期になるなんて。
家族が出かけた無人の家で、”ないしょのオリンピック”が開催されます。もしかして我が家でも…?なんて子供はきっと想像するはず。とっても夢のある絵本です。
キッチンコンロでの聖火点灯から本格的に始まります。入場行進では子供部屋チーム、リビングチーム…一応チーム分けされてるんですね。入場行進の演奏隊には五人囃子のひな人形も!お砂糖の上では走り幅跳び、棒高跳びはキッチンスポンジの上に着地します。
とにかくすべてのページで絵の描き込み具合がすごいです。あっちこっちで競技が行われているので、時間をかけてじっくり絵を味わいたい絵本です。ちなみに、本の最初と最後のページはほとんど同じ絵柄の玄関のようすです。でもよーーく見ると、間違い探しのようにオリンピックが開催された証拠がちらほら。
絵だけでも十分楽しめる絵本ですが、運動会やオリンピックを理解できる年齢のほうがより楽しめると思います。ウチではオリンピックが分からないため、聖火云々のくだりはよく分かってません。でも入場行進をはじめたくさんの発見があるため、じーっくりと絵も楽しんでました。
「ないしょのオリンピック」
ぶん・もとした いづみ
え・やまぐち かおり
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