「むしたちのおまつり」
『きょうは むしたちの おまつりのひです。』
また、虫です。
たまたまなんですが…秋だからでしょうか。
虫たちの、虫たちによる、虫たちのためのおまつりが開かれます。
ストーリーというよりは、おまつりの様子を描いた絵本です。
でも、これが面白い。
葉っぱをくりぬいたお面やさんに、スズメバチたちの壺屋さん、フードコート?には花粉団子やジュースや木の皮が。
似顔絵を描くのは、私がこの夏ミニトマト栽培で苦しめられたハモグリバエの子供たち。(キィー!)
どのページもくまなく見たくなる、細かい描写に惹かれます。
そして、虫の選び方がマニアックです。笑
ハモグリバエこそ私はこの夏知りましたが、オトシブミとか、オサムシとか、私は知りませんでした。
この作家さんは昆虫博士的な方なんですね。
虫の絵本をたくさん手掛けているとか。
この”むしたち”シリーズは3作目だそうです。
虫の細かい説明書の紙までついていて、虫に詳しくなくても楽しめます。
というか、詳しくなります。
虫が好きなお子さんには絶対喜ばれると思います。オススメ。
前回の”イモムシかいぎ”のゆるっとした絵とは違い、こちらは結構がっちり描かれています。
苦手なクモのページで、私は震えました。
ポップなイラストではあるんですけどね。
絵は違う方が担当されているそうですが、細かな特徴をとらえていてすごいです。
お祭りの機会がなかなかなかったここ2年。
ちょっとでもお祭りの気分が味わえそうな1冊です。
『むしたちのおまつり』
得田之久・文 久住卓也・絵
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