「アニマルバスとパンやさん」
『おいしーい!ぼく、こんな おいしい パン、はじめて!』
アニマルバスシリーズらしいです。
パンダ柄のバス、ファンファンが活躍するお話です。
丘の上のとっても美味しいパン屋さんにたどり着いたファンファン。
きつねさんが作るそのパンの美味しさに感激しますが、なんと、閉店することが決まっているそうで。
ファンファンと可愛い仲間たちがパン屋さんのためにひと肌脱ぐことに。
子どもが好きそうな可愛らしい絵本です。
思いやりにあふれたほっこりする内容もさることながら、絵が可愛い!
今風のファンシーでキュートな(古)絵が女児に受けること間違いなしな絵本です。
表紙の裏には、きつねさん力作の美味しそうなパンがずらり。
これはまるで…「からすのパンやさん」だ!
時代の流れを感じるのは、そのパンの種類です。
ベーコンエピパンやキッシュなんて、当時の日本では見なかったハズ。
そしてきつねさんがパンを作るページが私は大好き。
バターを含ませて伸ばした生地をくるくるしたクロワッサン、カッターで格子模様をつけてメロンパン、湯煎したチョコをつめてチョココロネ、どれも工程が本格的に描かれます。
本当のパン屋さんのお仕事を見るような、子どものおままごと意欲を駆り立てるような、魅力的なページです。
ストーリー以外にも、細かく描かれた絵や、吹き出しや空想部分など、自分で読むには読みごたえもばっちりです。
「アニマルバスとパンやさん」
ぶん あさのますみ え こてらしほ
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